vol.05 | 空気清浄機の「HEPAフィルター」とは? | Column | リズム製品情報

Column コラム

空気清浄機の「HEPAフィルター」とは?
空気がきれいになる仕組み

近年発売された空気清浄機の多くは、
「HEPAフィルター」
と呼ばれるフィルターを搭載しています。
空気清浄機を探していると
頻繁に目にするHEPAフィルターですが、
具体的にはどのようなものなのでしょうか。
ここでは、空気清浄機の中でも重要な役割を持つ
HEPAフィルターが粒子を捕集する仕組みや、
フィルターを交換する時期の目安などを
ご紹介します。

01 | 空気清浄機の「HEPAフィルター」とは?

空気清浄機に搭載されている
HEPAフィルターとは、
花粉やほこり、ウイルスなど、
空気中の小さな粒子を捕集できる
集じんフィルターのことです。
HEPAは
「High Efficiency Particulate Air」の
頭文字を取った言葉で、
HEPAフィルターを日本語に訳すと
「高性能な微粒子除去フィルター」
といった意味になります。

JIS規格(日本産業規格)では、
HEPAフィルターを
「定格風量で粒径が0.3μm
(マイクロメートル・1mmの1/1000)の
粒子に対して99.97%以上の粒子捕集率を
有しており、かつ初期圧力損失が
245Pa以下の性能を持つエアフィルター」
と定義しています。

代表的な微粒子の大きさは、
スギ花粉で30~40μm、
ハウスダストで10~40μm、
黄砂で10μm 、PM2.5で2.5μm以下です。
つまり、HEPAフィルターを搭載した
空気清浄機なら、肉眼では見えない多くの
微粒子を捕集できることになります。

もともとは精密機器の製造工場で使用する
換気装置用のフィルターとして
開発されましたが、現在は
家庭用の空気清浄機や掃除機などでも
広く使われているフィルターです。

02 | HEPAフィルターが微粒子を捕集する仕組み

HEPAフィルターは、
直径1~10μm以下のガラス繊維濾紙を、
何重にも折りたたむことで作られています。
空気清浄機のファンによって
吸い込まれた空気中の粒子は、
このガラス繊維に衝突することで
捕集されます。
何重にも折りたたまれた複雑な構造を
しているので、ウイルス(0.1μm)や
タバコの煙(1μm以下)のような、
HEPAフィルターよりもサイズが小さい微粒子でも
捕集することが可能です。

また、微粒子は空気の流れや
静電気の影響を受けるものです。
複雑な構造をしているHEPAフィルターを
すり抜けるのは難しく、
しっかりと微粒子を捕集できます。
空気清浄機においては、静電気を利用して
さらに微粒子を吸着しやすくした
「静電HEPAフィルター」を
搭載しているモデルも多く見られます。

03 | HEPAフィルターの交換時期

小さな汚れもしっかりとキャッチできるとはいえ、
HEPAフィルターは永久に使い続けられる
わけではありません。使用を続けるうちに、
徐々に性能は落ちていってしまいます。
HEPAフィルターの具体的な寿命は、
フィルターの厚みや空気清浄機の性能などに
よって異なるため、メーカーが推奨している
交換時期の目安を確認しておくと安心です。

ただし、フィルター交換の時期は、
空気清浄機を使用している環境や駆動時間にも
左右されます。
例えば、タバコを吸っている室内など、
空気が汚れている場所で使っている
空気清浄機の方が、空気がきれいなお部屋で
使っている空気清浄機よりも、
フィルター交換の時期は早くなるでしょう。

また、HEPAフィルターのお手入れ・交換を
行う時はゴム手袋やマスクを着用し、
十分な換気の元で作業を行うことが大切です。
一部の空気清浄機はウイルスを不活性化する
機能を備えているものの、
一般的なHEPAフィルターはあくまでも
微粒子を捕集するためのパーツです。
お手入れの際にフィルターに付着していた
ウイルスが飛散したり、
手に付着したりした結果、
ウイルスに感染する恐れがあります。

04 | 空気清浄機が搭載しているその他のフィルター

空気清浄機は、HEPAフィルター以外にも
複数のフィルターを組み合わせることで、
さまざまな汚れやにおいに対応しています。
一般的な空気清浄機が搭載している
フィルターの種類と、それぞれの特徴は、
以下のとおりです。

プレフィルター

空気清浄機のフィルターの中で最も
外側に付いている、ネット状のフィルターです。
髪の毛やペットの毛、ほこりなど、
吸い込んだ空気に含まれている
大きな汚れを捕集し、集じんフィルターを
汚れにくくする役割を担っています。
プレフィルターが目詰まりを起こすと
空気を吸い込む力が弱まるので、
2週間に1回程度を目安に、
定期的に掃除を行いましょう。

具体的な掃除の方法や頻度は、
空気清浄機に付属している取扱説明書を
ご確認ください。

脱臭フィルター

多孔質(小さな穴がたくさんあいた状態)の
物質がにおいの元となる粒子を捕集し、
お部屋内のタバコ臭やペットのにおい、
生ごみのにおい、排ガスなどを抑制する役割を
持ちます。活性炭を使用したフィルターが一般的です。
性能の低下につながるため、
最低でも1カ月に1回程度、
掃除機で汚れを吸い取ることをおすすめします。

基本的に、脱臭フィルターは
水洗いすることができませんが、
機種によっては水洗い可能な場合もあります。
具体的なお手入れ方法などについては、
取扱説明書をご確認ください。

加湿フィルター

加湿機能付きの空気清浄機には、
水を吸い上げて空気中に放出するための
加湿フィルターも備わっています。
タンクからトレーに給水された水を
フィルターが吸い上げ、加湿を行うというのが、
加湿機能付きの空気清浄機の仕組みです。

加湿フィルターは常に濡れた状態で、
お手入れを怠るとカビや雑菌が繁殖する
恐れがあります。
悪臭がするだけでなく、カビや雑菌が
原因で健康被害につながる恐れがあるため、
定期的にメンテナンスを行うことが重要です。

05 | HEPAフィルター搭載の空気清浄機でお部屋の空気を快適に

HEPAフィルターは、ウイルスや花粉、
大気汚染物質など、肉眼では見ることが
難しい微粒子も捕集する能力を備えた
集じんフィルターです。
高い効果を持つHEPAフィルターですが、
その性能は永遠に続くわけではありません。
使い続けるうちに効果が薄れていくため、
空気清浄機の取扱説明書を確認のうえで、
定期的に掃除や交換を行うことも大切です。

お手入れの際は、フィルターに付着した
ウイルスに感染しないよう、
マスクを着用するなどの対策も必須です。
空気がきれいで快適なお部屋を目指したい方は、
HEPAフィルター搭載のリズムの空気清浄機を
用意してみてはいかがでしょうか。

更新 2025.10.16

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